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為替に詳しい人に伺います。
アメリカの時の大統領が『強いドルにする』と昔、聞いた事がありますが、その強いドルとはどういう事か詳しく教えて下さい。

  • 質問者:強い円はなに?
  • 質問日時:2010-08-25 12:02:02
  • 0

アメリカ国内では大した産業も無く、輸出価格競争力も低いんで製造は他の国に任しちゃえ!って事です。

例えば、トヨタが車を作り、アメリカの証券会社がトヨタ株を買います。強いドル=円安なので、同じ1万ドルでも円高の時より沢山のトヨタ株が買えます。トヨタ従業員があくせく働いてカネを稼ぎ、GSが配当金として利益を掻っ攫う。いいシステムですね。
逆に他国はアメリカ企業を買収するのにより多くのお金を必要とします。

もう一方の理由は「国の借金」の問題です。日本以外の殆どの国は大半の国債引受先は外国人です。日本人から見てドル高(円安)であれば米国債の日本円での価値は高く、”欲しい”です。ドルが安くなるに連れて米国債の日本円の価値は目減りしていくので”欲しくない”になります。じゃあ国債が欲しいっていう人がた~くさんいた場合、どうでしょうか?借金したら利子払わなくちゃいけませんが、その利子を低く設定できるんです。
米国:「利子1%しか払わねえぞ」
投資家A:「バカ、そんなんで買うかよ2%よこせ」
投資家B:「おれはそれでも買う」
投資家C:「おれも買う」
米国:「利子1%で完売御礼となりましたww」
という事です。
国としての資金調達コストが安く済むんですよね。それで国内のインフラ整備等にカネを使える。いま資金調達コスト安さの恩恵を一番受けてるのは日本ですが、新規国債発行は控えると言ってますよね。もったいない。

===補足===
国内のインフラ整備等にカネを使える。と書いたけど、実は先端技術への財政投資もハンパ無い額になってたんだよね。当時は特にIT関係。実際そこから世界的大企業に成長した会社も有る。
当然ドル札が高付加価値ということであれば米国債のみならず米国株も魅力があり、企業が社債等で安価に資金調達することが出来、設備投資もしやすくなる。起業もしやすい。

今(3%前後)と違ってクリントン時代は金利を安く設定できており(1%前後)、その結果住宅ローンがとても組みやすい状況にありました。その為、本来であればヤバイ層もカネを借りて住宅を持つことが可能であり、それが土地の値段を押し上げ、更に住宅に対する需要を押し上げる(住宅を売ればローン残債を払っても金が残り、更にワンランク上の住宅に手が出せる)・・・というバブル経済になっていました。
でも、バブルでも何でも住宅需要が巨大なら住宅産業にとっては非常に活況になります。

ヤバイ層・・・サブプライム層のローン焦げ付き問題がクローズアップされて、このバブルが弾けたのはご存知の通り。ちょうどリーマンショックの1年前くらいですね。

国内経済(米国経済)の景気が良いうちは貿易赤字は許容されるものなんです。
何故なら金利がインフレ率以下であれば借金はいずれ消えて無くなるからです。
この論理が分かりにくいのなら、例えとして・・・

新卒で企業に入社し初任給18万だった。家を買って毎月9万ローン払う、、、給料の50%!辛いwww。
年々給料は少しずつ上がっていき、10年後の給料は27万だ、、、、給料の33%。ナントカ我慢できるレベル
更に20年後の給料は45万だ、、、、給料の20%。まあ、いいんじゃない?

消えるというのは語弊が有るが、全体に対する借金の割合って、どんどん減っていくでしょ。インフレ率ってのはGDP増加率と同じ。一方過去に借りた借金の「額」は絶対に変わらない。インフレ率が3%で借金の金利が1%なら、毎年2%ずつ借金が消えていくのよww


誤解の無いように言っておくけど、貿易【問題】。貿易不均衡(赤字超過)が問題となるのは国内景気が悪化し、失業者が多い時だけだよ。
「職に就けないのは海外企業が安く作って輸出攻勢をかける為。国内企業が苦しくなり我々の職も失われる」という論理が脚光を浴びる。

失業者も一票持っている。

結果、国内産業の輸出競争力を強化する・・・求人を多くする・・・・必要に迫られ、ドル安政策に舵を切らざるを得ない、、、と。
ある程度国内景気が回復してきたらドル高政策に転換するだろうね。過去に米国が借りた借金は巨額だから。とても税収だけじゃ払いきれないよ。

  • 回答者:とくめい (質問から7時間後)
  • 0
この回答の満足度
  
とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。
お礼コメント

なるほど。では、『強いドル』をめざすアメリカの貿易問題はどうなんでしょう?と、勝手に考えてしまいます、面倒でしょうがその点少し教えてください、おねがいします。

並び替え:

他国の通貨との交換比率において米ドルを強くするということです。

例えば、1ドル=90円であったものを、1ドル=100円にするということです。この例では10円ドルが強くなったということになります。

これは単なる交換比率だけを云っているのではなく、その裏づけとなるアメリカ経済活動、経済成長力を活発にして発展して行くということです。

  • 回答者:あまのじゃく (質問から6時間後)
  • 1
この回答の満足度
  
とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。
お礼コメント

面倒でなければ経済活動と成長力を簡単に教えてもらえたら助かります。自分なりに考えていますが専門家の話を聞きたいので・・・・

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