京都で25年過ごし、関東での生活が26年目にはいった半世紀くんです。
26年前は、相槌や挨拶代わり「アホ」や激励代わりの「あほやなぁ、ホンマ。」から本気の「あほんだらぁ(大馬鹿野郎」や「あほぬかせ(馬鹿なこと言っているんじゃないよ」まで、バリエーションは多々ありますが、京都時代は、関東風の「ばか」は、叱る意味やなじる意味を含めて相手に強く発する以外は余り使った記憶がありません。
普段「あほ」という軟らかい言韻に慣れている関西人にとって、「バカ」のもつ強い言韻と冷たい響き、更には、普段聞きなれないことなどから、自分としてあまり聞きたくない言葉であるので、自分からは発しないようにしているものと思われます。(だから、余り使わなかったと思います。)
ただし、関東に来て生活のなかで使用する「ばか」が、大変軽い「ばがだなぁ、君は」から、相手を強く怒る「バカヤロウ」から「バカモン」まで、結構バリエーションがあることがわかりました。
予断ですが、今年の年頭、久しぶりに京都の実家に帰って、御歳78歳の母親と話をしていて、なにかの弾みで「本当に、バカだなぁ。」といったら、突然、「親に向かった、なんや、その言い方は!!!。」と、強く怒られました。
齢51のオヤジ(私のことです)でも、78歳の母親には勝てません。低調に謝るしかなかったのであります。
言葉は、その土地に、ニュアンスも含めて、気持ちの通じるものを使う必要があります。・・・ホント、悪気はなかったのよ、おかあちゃん。