2,012年に実用化を目指しているようですが、安くなりますかね? カーテンで発電したいですか?塗って作れる太陽電池印刷のように大量生産、カーテンや衣服でも発電へ山田 久美 【プロフィール】2011年6月20日(月) 2011年4月、三菱化学は、「次世代太陽電池」として実用化が待たれている「有機薄膜太陽電池」において、世界最高値となる9.2%のエネルギー変換効率を達成したと発表した。 同社の有機薄膜太陽電池の特徴は、印刷技術を利用して効率の高い生産ができること。これにより、近い将来、部屋の壁紙やカーテン、自動車のボディ、衣服などで太陽光発電ができるようになるかもしれない。 「近い将来、屋根だけでなく、家の壁面や部屋の壁紙、カーテン、自動車のボディ、衣服など様々なもので太陽光発電ができるようになるだろう」 こう語るのは、三菱化学の執行役員で、OPV(有機薄膜太陽電池)事業推進室長の星島時太郎氏だ。エネルギー変換効率は9.2%三菱化学OPV(有機薄膜太陽電池)事業推進室長の星島時太郎氏 福島第一原発事故を機に、自然エネルギー、とりわけ太陽光発電への期待が高まっている。このような中、2011年4月に、三菱化学は、「次世代太陽電池」として実用化が待たれている「有機薄膜太陽電池」において、世界最高値となる9.2%のエネルギー変換効率を達成したと発表した。 「このニュースは米国の『サイエンス』誌でも紹介された。これまでの最高値だった8%台を一気に1%も向上させることができたことに、海外の研究者たちも驚きを持って受け止めてくれたようだ」。星島氏はこう語る。 現在、家の屋根などに設置されている太陽光パネルの多くは、無機系の「結晶シリコン太陽電池」だ。高価格であるため、なかなか普及に弾みがついていない。その最大の要因は、原料に高純度シリコンを使っていることにある。しかも、日本の場合、その調達を中国からの輸入に全面的に頼っており、資源外交リスクという課題も抱えている。 そのため、低価格で、資源外交リスクが低い原料を使う次世代太陽電池の開発が求められている。その本命として、国内外を問わず、現在、研究開発が急ピッチで進められているのが、有機系太陽電池だ。薄くて、軽く、曲げられる 有機系太陽電池とは、その名の通り、炭素などの有機物を材料とした太陽電池のこと。現在、「色素増感太陽電池」と「有機薄膜太陽電池」の2種類に大別できる。 三菱化学が研究開発を進めているのは、後者だ。特に、有機薄膜太陽電池は、入手しやすい原料を使っており、従来の結晶シリコン太陽電池に比べて、生産コストが低く抑えられる。その上、薄くて、軽く、曲げられるといった特徴を持つため、応用範囲が広く、様々なデザインに加工できる。 有機系太陽電池の場合、主な原料である有機物が性能向上の鍵を握る。そのため、ここ数年、長年培ってきた素材に関する自社の知識や技術を太陽電池に応用すべく、住友化学や三井化学、東レ、東洋紡といった素材メーカーが相次いで市場に参入してきている。三菱化学もその中の1社というわけだ。 これまで、エネルギー変換効率が5%程度と低く、製品寿命が短いのが課題だった。そこで、エネルギー変換効率と製品寿命のさらなる向上を目指し、多くの企業や研究機関がしのぎを削っているのである。このような中、三菱化学が発表したのが、「エネルギー変換効率9.2%」を達成した試作品であった。 星島氏はこう語る。「エネルギー変換効率を10%にできれば、実用化に踏み切れると考えている。今回の成功により、2012年には実用化できる見通しが立った」。 さらに、星島氏はこう加えた。「しかし、弊社の有機薄膜太陽電池の真骨頂は、エネルギー変換効率の高さではない。印刷技術が利用可能な製造方法にある」。フィルム基板などに印刷して製造できる三菱化学が開発した有機薄膜太陽電池画像のクリックで拡大表示 これまで、有機薄膜太陽電池の製造方法としては、「真空蒸着法」が常識とされていた。真空蒸着法の場合、大掛かりな製造装置が必要なため、生産コストがかさむ上、大面積化が難しいという欠点がある。 それに対し、三菱化学が開発した製品の場合、フィルム基板などに印刷して簡単に製造できる。そのため、製造装置も比較的小さなもので済み、大量生産が可能になる。大面積化も容易だという。 その結果、「部屋の壁紙やカーテンで発電する」といったことまでが、現実味を帯びてくるのだ。連続塗布(ロール・トゥ・ロール)製膜プロセスの説明 印刷技術を使った製造方法を可能にしたのが、同社が開発した有機半導体材料だ。 有機薄膜太陽電池には、2種類の有機半導体材料が必要だ。1つは、光が当たると電子を放出する「p型有機半導体」。もう1つは、電子を受け取り、電極に伝える「n型有機半導体」だ。 三菱化学が開発した有機薄膜太陽電池では、p型有機半導体に、「テトラベンゾポルフィリン」と呼ばれる有機物を、n型有機半導体に、「フラーレン誘導体」を用いている。フラーレン誘導体とは、炭素原子60個からなるサッカーボール状の分子であるフラーレンに、有機分子を取り付けた化合物のことだ。「有機EL」と反対の物理現象を利用 テトラベンゾポルフィリンは、実は、2006年に、当時、三菱ケミカルホールディングスだった三菱化学と愛媛大学理学部の小野昇名誉教授が、有機ELや電子ペーパーの駆動用薄膜トランジスタの材料として開発したものだ。半導体特性がたまたま有機薄膜太陽電池の条件に合致していたため、太陽電池への応用を開始したのだ。ちなみに、有機薄膜太陽電池は、電気を流すと光を放つ素材「有機EL」と反対の物理現象を利用している。 その中で、三菱化学は、テトラベンゾポリフィリンが持つ2つの特性に注目した。1つが、有機溶媒には溶けないものの、その前段階の物質である「前駆体」は有機溶媒に溶けること。もう1つが、前駆体を加熱すると約180度で結晶化し、それを経てできるテトラベンゾポリフィリンの薄膜が良好な半導体特性を持ち、平面性にも優れることである。 テトラベンゾポリフィリンの前駆体を有機溶媒に溶かしてインク化し、それをフィルム基板に塗布して加熱すれば、有機薄膜太陽電池が簡単に作れるのではないか――。 そう考えた三菱化学の開発陣は、東京大学大学院理学系研究科の中村栄一教授らと共同で、有機薄膜太陽電池の研究開発を本格的に開始した。テトラベンゾポリフィリンの前駆体を150~180度で加熱すると、半導体特性を示すように この共同研究の中で、東京大学は、テトラベンゾポルフィリンが放出する電子を効率良く受け取れるように、新たにフラーレン誘導体を開発した。 かくして、2007年、三菱化学は東京大学と共同で、フィルム基板に、テトラベンゾポルフィリンという低分子の有機半導体材料を塗布して加熱する方法で、有機薄膜太陽電池を製造することに、世界で初めて成功した。 この成功を受け、三菱化学は、2008年4月、有機薄膜太陽電池を同社の「7大育成事業」の1つとして位置づけた。そして、有機薄膜太陽電池の実用化に本格的に取り組むこととなった。 2009年4月からは、東京大学大学院理学系研究科の協力の下、3カ年計画で、社会連携講座「光電変換化学講座」を開設。有機半導体材料の改良や光学設計を見直すことで、着実にエネルギー変換効率を向上させていった。そして、2011年4月、9.2%のエネルギー変換効率を達成した。 「弊社は、有機薄膜太陽電池の高性能化へのマイルストーンとして、エネルギー変換効率を、2010年に10%、2015年に15%、2020年に20%以上にする目標を掲げてきた。ほぼ計画通り進んでいる」と、星島氏は自信を見せる。2012年の実用化を目指す 今後、テトラベンゾポルフィリンの製造技術をさらに向上させることで、より幅広い波長領域からの光吸収を可能にし、エネルギー変換効率を高めていく計画だ。加えて、フラーレン誘導体の改良やデバイス技術の開発、フィルム基板に有機半導体材料を塗布して加熱する「連続塗布(ロール・トゥ・ロール)製膜プロセス」による製造方法の確立、製造工場の整備などを進め、2012年の実用化を目指す。製品寿命も現時点で10年以上はあり、十分実用化に耐えると見ている。 「また、他社に先駆けて、次世代太陽電池の市場をいち早く開拓していくことも、弊社の大きな課題だ。そのため、現在、我々はアモルファスシリコン太陽電池の製品開発にも注力している」と星島氏は語る。 アモルファスシリコン太陽電池は、有機薄膜太陽電池と同じ薄膜型の太陽電池だ。製造ラインの一部を共用できる上、市場も共通している。そのため、三菱化学は、現在、注力しているアモルファスシリコン太陽電池の市場を、有機薄膜太陽電池の市場開拓の足がかりにしていこうと考えている。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110614/220775/?P=3
この手のもの・・・ 【WBS】で報道されていますね。 かなり前から・・・ 【布】のようなもので発電し取り出せれば、 服にして携帯などの充電に普段から・・・ 靴底に発電機を。 歩くことにより発電し、携帯等の使用。 実用化されつつあります。
並び替え:
安くなるのであれば、したいですね
自室が日中は太陽の日差し直撃するのでカーテンで発電は興味あります。発電量、洗濯方法、値段などが満足できる内容であればカーテン発電したいですね。.
いいとおもいますが普及はしないでしょう。
気になるのは、カーテンが汚れたら、どうやって洗濯するのだろうか?値段はどのくらいになるのかな?実生活で利用できるように、早く開発してもらいたい。特に、値段は安くお願いしたい。
どうでもいいけど西暦年にカンマを入れる表記に感動しました。初めて見たわ。家にカーテンがあまりないのでその方面ではあまり興味はありません。てか洗濯の時どうするのかな。塗料みたいな感じなので屋根にでも塗りたい。気になるのは値段と、配線。
ペコリ;
カーテンで発電は いいアイデアですね。 太陽光パネルが安くなるにはもう少しかかると思います。
実用化されれば、きっと安くなると思います。 カーテンで発電できるのであれば、ぜひしてみたいです。
是非実用化して欲しいですね。 量産して貰えば、価格も安くなるので欲しいです。
カーテンでも発電できるんですか!! 価格次第ですが、興味はそそられますね。
発電したら、その電力を引き出す必要がある。衣服で発電してどうする?痴漢対策のスタンガンとして使うのかwww結局の所、全てのモジュールで受光量がフラットな時に、光発電はその効果を発揮するので、曲面へのパネル設置は正直避けたほうが良い。光ムラが大きすぎる。
安くなるのなら買いたいと思います。
安くなれば すぐ買いたいですね。
誰にでも容易に購入できる価格なら 使いたいです。
安くなったら 欲しいですね。
安くて簡単に使えるな使ってみたいです。
いつかきっと安く販売されると思うので、その時は買いたいですね。
車のボディ上面と住宅窓ガラスに貼って使おうと思います。
安くなれば、ほしいです。
車用ボディーカバーなんかどうかな。露天の駐車場で使う。かばんに採用して、ケータイに充電するのも良いなあ。
安くなると思います。 カーテンで発電したいです。
この機能は、特定のユーザーとの接触を避け、トラブルを防止するためにご用意しております。ブロックされたユーザーは、今後あなたの質問に回答ができなくなり、またそのユーザーの質問に対して、あなたも回答を投稿できなくなるという、重大な機能です。一度設定すると簡単に解除することができませんので、以下の点にご注意ください。
Sooda! は、ご利用者様同士の助け合いによって成り立つ知識共有サービスです。 多くの方に気持ちよくこのサイトを利用していただくために、事務局からのお願いごとがあります。
この投稿が、「禁止事項」のどの項目に違反しているのかを教えてください。 ご連絡いただいた内容がSooda! 事務局以外の第三者に伝わることはありません。
ご連絡いただきました内容は、当サイトの禁止事項に基づいて、事務局にて確認後、適切な対応をとらせていただきます。場合によっては、検討・対応に多少お時間を頂戴する場合もございます。
なお、誠に恐れ入りますが、今回のご連絡に関する対応のご報告は、結果をもって代えさせていただきます。対応の有無や判断基準に関しましては悪用を避けるため、事務局宛にお問合せいただきましても、ご回答およびメールのご返信はいたしかねますので、予めご了承くださいませ。
この質問を終了しますか?
質問をカテゴライズして、Sooda!をより良くしよう!
この質問を削除してもよろしいですか?
この回答を削除してもよろしいですか?
設定中のニックネームで質問したくない場合は、匿名で質問をすることが出来ます。 匿名で投稿する このニックネームを記憶する
一覧を見る