吾輩は特別なのでおいておいて
若い頃の作品ではヒューマンドラマが記憶に残っています。
NHK『とっておきの青春』は、ほんとにいいドラマでした。
『とっておきの青春』は、若い頃の斉藤由貴さんと緒形拳さんの存在感が
本当に存在する人たちのようなリアルなあたたかさを放っていて、
いまでも縁側の日向が目に浮かびます。
二人それぞれの結婚が決まり、もう二人の時間は終りになると
わかったラストシーン、昼下がりに綿毛みたいなものが縁側を舞って
家の窓のガラス越しに二人で並んでそれを見ているシーンがありました。
斉藤由貴さんの細工のない自然な存在感と独特の「間」が
緒形さんの「間」と響き合って独自の空気が生まれたのではないかなと思います。
緒形さんも、小沢栄太郎さんも亡くなって、
少し悲しくなりそうですが。もう一度見てみたい。
このドラマ、忘れてたけどほんとに大好きでした。
その他『終の夏かは』という
カネボウヒューマンスペシャルの海に飛び込んで
手話でプロポーズするシーンだとか
『はね駒』で樹木希林さんが、斉藤由貴の手を触れながら
何かまじめなことをまっすぐ伝えるシーンだとか…いろいろ思い出されます。