ドンペリの全てを書き込もうとしたら1日以上掛かってしまいそうなので、
疲れるまで色々と記してみます。
( 逸 話 )
シャンパンの発明は、ベネディクト修道院でワイン作りの責任者のペリニオン神父で
当時シャンパン地方も非発泡性のワインを作っていましたが、
彼はその製造過程で用事の為暫く旅行(出張)しなければならなくなりました。
ワインを作るには「ガス抜き」と云う工程が有りますが、
日程を考え、本人が修道院に戻ってからその作業を行う事とし、
使用人にその旨指示し出掛けました。
ところが、予定が延びてしまいガス抜きにベストな時期をかなり過ぎた後に
修道院に戻る事になってしまいました。
修道院では、ガス抜きをどうしたら良いのか困っていましたが、
結局指示通りに待ってしまいました。
ペリニオン神父は修道院に戻った時、この時期を失った惨状を見て嘆き悲しみ
見せしめの為にそのまま製造し、ガスが抜けないままのワインを作りました。
どんなに悲惨なワインなのかと思い、飲んでみると、
あ~らビックリ!・・・素敵な発泡性のワインと成っていました。
( 実 際 )
発泡性のワインを考え、気圧に耐えるボトルを考案し、あのコルクを使ったのは
何と17世紀のイギリスです。
しかしさすが「食」にセンスの無いイギリス人の事
シャプタリザシオン(糖分添加)の他、香料も添加したりして、
今のシャンパンとは比較にならない様なものだったそうです。
発泡性を面白がっていたと云うのが真実の様で・・・
(この事実の使い方の注意点)
上記の逸話は世界的にも信じている人が多い様です。
知ったかぶってこのウンチクを傾ける人も結構居ます。
コチラの使い方を間違えると、相手のお鼻が大きな音を立てて骨折してしまったり、
相手に恥を掻かす事になったり、喧嘩になったり、嫌われてしまう場合もあります。
用法に注意して下さい。
(ガス抜き棒)
ヨーロッパ人の中には、シャンパンを飲む時おもむろにスーツの内ポケットから棒を出し、
シャンパンに突っ込みクルクルと回してガスを抜いて飲む人が居ます。
自分好みのガスの強さにするとの事、頑固と云うかこだわっていると云うか・・・
私の知人は「シャンパンは好き、特にドンペリが好き、だけど炭酸系の飲物は嫌い」と言って
ガスを抜いて飲んでいます。
コッチは「そんならスティルワインにしろよ!」と言いたくなります。
ヨーロッパ人恐るべし!
(男性的? 女性的?)
シャンパンのセパージュ(葡萄品種)は、
主に「ピノノワール」「シャルドネィ」「ピノムニエ」(他)とAOC法で定まっていますが、
ピノノワールの割合が多いと比較的「力強い」「しっかりとした」と云う様な表現になります。
シャルドネィの割合が多いと比較的「柔らかい」「繊細な」と云う様な表現になります。
つまり、他の葡萄も含めバランスを考えてそれぞれがシャンパンを作る訳ですが、
「ドンペリニオン」は男性的なシャンパンと言われています。
では、女性的なシャンパンの代表は?
私が思うには、「ヴーヴクリコのグランダム」です。
出来ましたら、ドンペリニオンの風味を忘れない内にこのシャンパンもお飲みになる事を薦めます。
繊細な感じでなかなか素敵ですよ!
何たって、以前の経営者は女性でしたので、製品も女性的・・・???
(ピノノワールなのに?)
確かにこの葡萄は黒(赤)葡萄です。
しかし黒いのは皮の部分で果肉は白葡萄と同じ色です。
つまり皮を剥いて作れば白のシャンパンになります。
それなら、ロゼは皮も使って作っていると云う事ですが(セニエ)、
製造過程で赤ワインを添加する方法も有ります。
因みに、黒葡萄のみで作るとロゼシャンパンとは言わず、
「ノワール」又は「ブラン・ド・ノワール」と言います。
因みに、ロゼシャンパンを最初に考えたのは「マダム クリコ」だそうです。
(ヴィンテージ)
この地域のワインは年により酸味が強くなったりする場合も有るので、
品質を管理しレベルを保つ為、
AOCの規定で色々な年のワインをブレンドしても構わないと成っています。
そこで多くのシャンパンはラベルにヴィンテージを記載していません。
しかし、勿論ヴィンテージ記載のシャンパンもあり、ドンペリにオンも同様です。
では、例えば2010年と記載してあれば葡萄の収穫年はこの年?
シャンパンに限り、法的に20%迄は他の年のワインを混ぜても良い事になっています。
(さすが例外の多いフランス!ややこしい)
しかし、モエ・エ・シャンドンでは、100%その年の葡萄だと言っています。
(名前の由来)
これを忘れていました。
ベネディクト会修道院の出納係り兼ワイン貯蔵主任の「ドン・ピエール・ペリ」の名前が由来です。
彼が、葡萄の栽培や配合、発泡のコントロールなどを研究し、
シャンパンを作り上げたと言われています。
(好みが変わったの?)
ショーン・コネリーの頃からのジェームズ・ボンドは、
いつも綺麗なお姐さんとドンペリ二オンを飲んでいました。
しかし最近の映画では違う銘柄のシャンパンを飲んでいました。
何で?
車もドイツ車に乗ったりしているし、
P・ブロムナムの時はスーツも英国製で無く、ハリウッドのロデオドライブのお店のモノだったし
指向が変わったのかな?・・・まさかスポンサーの関係?
(ドンペリニオンに適したグラスは?)
バカラから、ドンペリニオンと云うグラスのシリーズが発売されています。
私は見た事しかありません。是非買ってお使いになりどうなのか教えてください。
( 葉 巻 )
ダビドフから、ドンペリニオンと云う名前の葉巻が発売されています。
私もヨーロッパなどの免税店で見掛けると調子にのって買う事もあります。
太くて長くて6時間位保たせる事も出来、香りも良くとても美味しいのですが
あの映画のマスクの様に目が飛び出る程の値段です。
(収穫から出荷まで)
ドンペリニオンは、何とセラーで7~8年熟成させるそうです。
因みにセラーは地下で細長い迷路の様な場所です。
そろそろ出掛けるのでこの辺で止めにします。
バブル期から日本の消費量が飛躍的に伸び、現在は世界第一位の消費国
しかしあんな飲み方をして、フランス人はどう思うのだろう?・・・とか・・・・
書きたい事もまだまだありますが、この辺で・・・
そうそう・・・
この回答をもしお気に入りになって下さったら、お礼にクリューグ(KRUG)をリクエストします。
是非、私の家にケースでお送り下さい。お待ちしています。
因みにクリューグは
香りが良く豊潤で力強く優雅で上品で、まるで私の様です。
(PCだと何とでも言えるもんネ!)
コレも一度飲まれると良いと思いますよ!
仏料理とドンペリニオン・・・イイなぁ・・・ウ・ラ・ヤ・マ・シ・イ・・・
楽しい時間をお過ごし下さい!