お客に物を買いたい気分にさせるテクニックの一つに「売り物をものすごく希少で珍しいもののように見せる」というのがあるんです。
「なくなり次第閉店」という事は、お客に渡る商品(この場合は料理)の数がすごく少ないということになります。人は、「数が少ないものには特別な価値があるに違いない」と思い込みたがる傾向があるので、その場でパッと「買わないと損。よし、買った!」ということになるわけです。
もちろん、それだけの理由じゃなくて、飲食店の店員があまり疲労せずにすむというメリットがありますよね。作るべき料理の数があらかじめ決まっていて、営業時間も短くて済むわけですから。
いずれにしても、「無くなり次第」の商法はそのお店の人が工夫して考え出したものだと思うので、ぼくは決してお客が粗末にされたとか、お店が威張っているとかいう悪い印象は感じません。
ちなみに、商品をさも少ないものや珍しいものに見せて売ろうとする商法は他にもけっこう見られますよ。
夜のテレビショッピングなんかで「今から10分以内に電話してくれた人にだけサービス」とか「限定○○個」とか「今回限り」とか言っているセリフは全部この類の商法の工夫です。