グリムの『ラプンツェル』です。「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪を垂らしておくれ・・・」
ロマンティックで子供のころから好きでした。実はけっこうぇっちな話だったと知ったのは大人になってからであります。
===補足===
ある若奥さんが子供を身ごもって何も食べたくなくなるのだど、隣家のチシャ(ラプンツェル)がふと目に入ってもうれつにそれが食べたくなるのです。でも隣家の住人は怖い魔女。奥さんはがまんしようとしますが、ついに耐えられなくなり、夫がそっと盗みにいくのですが、魔女に捕まってしまいます。魔女は話を聞くと生まれる子供を寄越すことを条件にチシャをくれました。
さて月が満ちて女の子が生まれ、魔女は約束通りその子を連れ去ってしまいます。そしてラプンンツェルと名づけ、出口のない高い塔のてっぺんに住まわせて、毎日その子の美しい金髪をとかしながら育てます。ラプンツェルの髪は長く長く伸びて、魔女はラプンツェルの元を訪れる時は決まって塔の下から「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪を垂らしておくれ・・・」と呼びかけ、ラプンツェルが上から垂らした編んだ髪を伝って塔に出入りしていました。
さてある日のこと、旅の王子だかその国の王子だったか忘れましたがこの塔の側を通りがかり、ラプンツェルの美しい歌声を耳にします。そして魔女がやってきていつもの言葉を唱え、ラプンツェルが髪を垂らすの目にして一目で恋に落ちるのです。そして魔女が去ってから、そっと塔の下から、魔女が言っていた通り繰り返してみました。「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪を垂らしておくれ・・・」 そして金の髪のはしごをつたって上っていったのです。
王子を見たラプンツェルは驚きましたが(それまで魔女以外の人間は見たことがなかったので)、優しい王子にすぐ心を許し、恋仲になります。それ以来ふたりは魔女の目を盗んで逢瀬を重ねるのですが、ある日ラプンツェルが何気なく魔女に言いました。
「ああ、おばあさん。私このごろなんだか服がきついわ」
さあ、魔女は烈火のごとく怒りました。そしてラプンツェルの髪を切りとると、彼女を塔から追放してしまいました。そんなこととは露知らず、王子はいつものように胸高鳴らせながらしのんできて、合図の言葉を唱えました。「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪を垂らしておくれ・・・」
魔女は、切り取ったラプンツェルの髪を垂らしました。王子が上っていくと、魔女は王子の両目をつぶし、懲らしめとするのです。こうして、世間知らずで着の身着のまま追放されてしまったラプンツェルを、王子は見えなくなった目で捜し求めることになるのですが・・・
というようなお話です。最後はハッピー・エンドでした。どこがぇっちなのかわかります?(笑)