ありきたりの映画では、大変申し訳ありませんので、国内では放映していない映画をご紹介します。北朝鮮の国策映画で、「チョンジの羽根」です。
チョンジと言う主人公は、貧しい階級の家庭の娘です。背が低く、栄養失調で大病を患います。そのためか、背骨が湾曲して、近所の大人たちから馬鹿にされます。
それでも、熱心に勉強して中学を卒業して、とうもろこしで造る朝鮮独特のパンを製造する工場に勤めます。40年ほどまじめに勤務していましたが、朝鮮人の集団お見合い牧場が近所に開設され、その参加資格として韓国製最新携帯電話を購入しなければならなくなりますた。その携帯は、最新機種なのでワンセグでテレビを可能だしインターネットも繋げます。婚期を大幅に逃しているチョンジにとっては、千歳一遇のチャンスです。身入りの少ないパン工場で貯めたお金と、父親と弟の財布のお金を盗んで頭金にして、30年ローンで、ついに携帯電話を買ってしまいますた。
ところが、男女のお見合いの場が、牧場と言う名前ではおかしいといったクレームや、お見合い登録の際の個人情報が、国家安全保衛部に流出されているという噂が流され、あえなく「集団お見合い牧場」が、突如閉鎖されてしまうのです。せっかくの最新の携帯も、北朝鮮では、ワンセグも見れず、インターネットにも繋がりませんし、もともとチョンジには、携帯で電話が出来るという事すら解っていませんですた。頭に来たチョンジは、携帯をトイレに流し、「集団お見合い牧場」に反対した、犯罪者予備軍の2ちゃんえらに対して復讐を誓います。
翌日パン工場に出勤したチョンジは、ソーセージパンのソーセージの代わりに、自分の固いウンチをサンドし、カレーパンには、下痢状のものを、アンパンには柔らかめの物をそれぞれ混入します。しかし、巡回していた工場長から、悪臭のするパンを見つけられ、厳しく問い詰められます。パンに毒物を入れた事が発覚でもすれば、北朝鮮では銃殺刑に処せられる事は必至です。必死に無実を主張しても受け入れられません。チョンジは、毒が無い事を証明する為に、ついにその自分が作ったパンを、無理やり口に詰め込みますた。
シーンは変わり、北朝鮮の白頭山の美しい風景が映し出されます。
横たわるチョンジに、羽根の生えた2匹の犬の天使が舞い降り、チョンジを抱き上げ、何処かへ連れて行きますた。
おい、チョンジー!どうして、チャンコロのつまらない映画ばかり見てるんだい?若者の見る映画を見ないと、時代について行けなくなるよ。そんなのババアが見る映画だよ。
古い、古い。