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質問

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ジャズファンの方に質問します。オーネットコールマンの「フリージャズ」やセシルテイラーの「ユニットストラクチャーズ」が好きな方はいますか。また、お好きな方は、どういうところに魅力を感じるのですか?私は何度聞いてもよくわからいのです。どちらも名盤だということなのですが。お好きでない方もご意見をお願いします。

  • 質問者:ふりーじゃず
  • 質問日時:2009-05-11 09:46:45
  • 1

回答してくれたみんなへのお礼

ご丁寧に回答いただきありがとうございました。

フリージャズの歴史は、フリーダムも求める社会・政治的な動向とリンクしています。
すなわち音楽の決まりからも自由であろうとしたわけです。
一方、ジャズの歴史は変革の歴史です。
チャーリー・パーカーやバド・パウエルが登場したとき、
その音数の多い演奏は多くの人には機械的に聞こえました。
それがビバップという音楽のベースとなり、ジャズの主流になっていきました。
フリージャズが登場したとき、多くのジャズ評論家は
これは新時代のビバップになると考えました。オーネット・コールマンの出現は
チャーリー・パーカーに匹敵するぐらいの衝撃だったのです。
フリージャズの特徴は調性からの逸脱、すなわち無調にあります。
従来の調和的な音楽から離れ、無調の中で即興の自由を獲得することが
音楽の目標になりました。
この無調であることが、フリージャズの聴きにくさとなっています。
しかし、そこに展開されるアドリブは正しくジャズの流れを汲んでいます。
ジャズの魅力とは、本来、即興演奏の魅力です。
ムーディーな酒場のBGMではなく、その一瞬の即興演奏、一期一会の演奏は
ビバップでも、フリージャズでも同じなのです。
試しにチャーリー・パーカーのダイヤル版か、ソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」のかれらのアドリブだけを聴いてみてください。
ものすごい、壮絶な即興演奏が繰り広げられています。
フリージャズよりもアグレッシブといえそうです。
フリージャズは、ただ、調性を外れているから、聴きにくい。
オーネット・コールマンの音だけを虚心に聴いてみてください。
なんとも味のある演奏で、しかも唯一無比。個性のかたまりです。
セシル・テイラーもピアノの音だけを追ってみてください。
嵐のような疾走の後に、雲間を割る光のような美しいメロディラインが浮かびます。
フリージャズには駄作も多いのですが、この2人は本物です。
オーネット・コールマンではブルーノートから出ている「ゴールデン・サークル」のライブ、
セシル・テイラーでは日本で録音された「ソロ」が
私がだらだらと書いてきた趣旨を理解してもらいやすいアルバムです。
それらを聴いてから、もう一度「フリージャズ」や「ユニット・ストラクチャー」を聴いてみてください。
新しい風景があなたの前に広がっていると思います。

===補足===
私がフリージャズに開眼したのは
アルバート・アイラーの「ラスト・レコーディング」でした。
これを聴いて、腑に落ちたというか、
なんだソニー・ロリンズもフリージャズも一緒じゃないか
と思ったのです。
そして、若かったので、より自由度が高い演奏に惹かれていきました。
「ラスト・レコーディング」はいま下の形でCDになっています。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/33063

  • 回答者:jazz (質問から11時間後)
  • 1
この回答の満足度
  
とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。
お礼コメント

貴重なご意見、ありがとうございます。「ゴールデンサークル」は白熱する演奏が堪能でますし、アルトの音だけに集中することもできます。音の洪水という感じで、好きなアルバムです。
私は「ユニットストラクチャーズ」が理解できなかったので「コンキスタドール」に次は挑戦しようと考えていたところでした。順序を変えて「ソロ」を聞いてみます。どうもありがとうございました。

補足していただきありがとうございます。私もアイラーは聞いたことあります。たしか「ミュージック イズ ザ ヒーリング ファース、オブ ユニバース」??という曲が入っていたと思います。あまり馴染めなかったのでもう一度聴いて見ます。

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